佐世保要塞・砲台

JR佐世保駅から南西に位置する俵ヶ浦町方面へ向かう。海岸線には釣り人の姿を多数見る。
俵ヶ浦町の集落から丸出山を目指す。車でのアクセスは極めて困難だ。木々がうっそうと生い茂る雑木林の中に設けられた道は、軽トラックがようやく通れる程度だ。離合はできない。



道を迷わなかったのは小さな案内板のおかげ。
畑の先に現れた遺構は、積極的な保存の手立ては行われていない印象だ。ただ、雑草や雑木などは除去されている。
まず目に留まるのは、赤レンガと石で組まれた構築物だ。どのように使われたのだろう。



側には傾斜がきつい階段がある。上ると円形の砲台が現れる。錆びた屋根部分は頑丈に出来ているようだ。中に入ると中央に丸い石テーブルがある。それを中心に270度ほど窓が設けられている。




窓から北を望むと、九十九島を一望できる。立ち木がなければ、360度の風景が望めるであろう。




砲台の外に出て直接島々を望むと、紺碧の海と木々の緑を絶妙に調和させた風景が見える。



小首砲台跡を訪ねた。丸出山砲台跡へのアクセスを越える困難さだ。車でのアクセスは不可。案内板もない。途中からは歩くことになるが、迷わないよう自分の位置を確認しながら進む。
青空が広がる空なれど、茂った雑木により陽は届かない。地面は落ち葉が堆積し湿気が多い。
石垣が組まれた道を進むと、レンガで組まれた門柱らしき構築物が突然見えた。扉はない。さらに進むと、複数の部屋をもつレンガ造りの遺構が目に飛び込んだ。




あたりは荒れているが、土を掘り込んで何かを保管または隠れるためなのか、レンガで
頑丈に作った遺構も3箇所確認できた。
人の接近を拒むかのような場所に建てられた施設、戦後70年経とうとしているが、戦争は終わっていないような気がする。

弓張岳に向かう。観光バスなどの駐車場が整備されている場所に、砲台跡広場という案内板が立っている。




石段を上がり、そのまま進んでいくと地面下にコンクリートで作られた円形の構造物に気付く。さて、砲台としてどのように使われたのだろうか。


佐世保要塞・砲台
長崎県佐世保市 HP
竣工:1898~1901(市資料より)
見学無料(アクセス注意)
軍事遺構
公園化・一部廃墟
撮影:2014/9/7