南阿蘇鉄道立野橋梁

南阿蘇鉄道の始発駅、立野駅を出て間もなく、白川に流れ込む支流に架かる鉄橋がある。並行して走る道からも容易に眺めることができる。



エンジ色に塗られた鉄は無骨で飾りはないが、3つの鉄製橋脚が阿蘇の緑に溶け込む。遠くから眺めると、鉄材の細さに驚く。




発電所につながる道を下っていくと、橋脚を間近に見ることができる。足元から間近に見上げると、印象は異なる。
各橋脚の四方に建つ鋼材は無数のビスで留められ、その有様はあえてデザインされたようにも見える。谷深いカルデラの阿蘇を列車が安全に走るために作られた鉄橋、既に80年を超える時間が経過しているとは思えないほど表面は美しい。




橋脚の足元には、黒川第1発電所へ流れ込む導水管3本が這う。阿蘇の険しい地形を静かに物語るようだ。


南阿蘇鉄道立野橋梁
熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野
一般社団法人九州地域づくり協会HP
竣工:1928
最寄の道路から見学可
撮影:2014/11/16