口之津灯台

国道251号から口之津港を囲むように伸びる半島への道にハンドルを切る。道なりに進むと港沿いの道はやがて上り坂に変わる。下りになったあたりにバス停がある。「灯台入口」とある。



その手前から左に上る細い道がある。軽自動車なら行ける。坂道を上がると畑が広がっていた。突き当りまで進むと視線の先に真っ白い建物を捉えた。



純白の色に身を包んだ建物は灯台だ。思ったよりも小さい。灯りをともす部分は8角形で西洋意匠の印象を受ける。中に入ることはできない。ぐるりと周囲を回る。見ただけではレンガ造りなのか、石造りなのか判別はできない。




灯台の位置に建つと、口之津港から出入りする船が見える。海の向こうは天草の島々だ。曇り空の間に青空が覗くこの日、霞むように島影が見えた。




灯台の背面入口上部にプレートが埋め込まれている。「ILLUMINATED 10TH MAY 1880 明治13年庚辰第5月10日初鮎」と刻まれている。130年を超えて灯りをともし続けている。


口之津灯台
長崎県南島原市口之津町甲土平崎
竣工:1880
現役の灯台
見学無料
撮影:2014/10/11