国道499号を出島道路出口から5分ほど南下すると、やがて道はカーブを描く。すると戸町隧道が見えてくる。隧道の手前に入口があり、ほんの少し進むと右手に見える。
専用の駐車場はないが、マリンセンター小菅にお願いすれば隣接する場所に停めることができるようだ。
目に留まるのは、赤レンガの建物と船を巻き上げるための機械、船を乗せる台だ。フランス積みされた細長い赤レンガの建物の内部には、船を曳き揚げるための動力部分が納められているようだ。残念ながら建物内部に立ち入ることはできない。窓ガラス越しに見ようとするが、ほとんど見えない。
海に向かってはなだらかな下り坂で、船を乗せる台がふた流れある。動力と合わせ、潮の満ち引きも利用して船の移動が行われたのかもしれない。
既に現役を退いた修船場からは、対岸に三菱重工業長崎造船所を臨む。竣工からすでに150年近くが経過することを思うと、日本における近代産業の産声が誕生した長崎に敬意を覚える。
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小菅修船場
長崎県長崎市小菅町
長崎市HP
国指定史跡
竣工:1868/12
見学無料
撮影:2014/10/20、2014/11/18