戸建て住宅が立ち並ぶ一角に、赤レンガ造りの建物と白く塗装された櫓が建つ。宮原坑跡だ。隣接して三池炭鉱専用鉄道の枕木(コンクリート製)が並ぶ。
周辺は見学できる最小限の環境が維持されている。駐車場は整備され容易にアクセスできる。
平日は建物の間近には行くことはできないし、屋内に入ることはできない。フェンス越しに眺めることになる。なお、毎週日曜日は時間を定めて内部の見学が無料でできるようだ。
現在残っている遺構は第2坑で、人員の出入り、揚水、排気などの役割を担った。赤レンガの建物の中には、捲揚機などが収められているらしい。櫓の手前にある赤レンガの内部を覗くとコンクリートが打たれていることがわかる。坑内の水を排水するためのポンプが据えられていたようだ。
赤レンガはイギリス積みのようだ。窓はアーチ部がそのまま残され、直線部分はレンガでふさがれた状態である。
コンクリートの枕木が残る専用線の跡は、特に立ち入りの規制は行われていない。上空からの写真を見ると、専用線の跡を辿ることができる。
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三池炭鉱 宮原坑
福岡県大牟田市宮原町1丁目86-3
大牟田の産業近代化遺産HP
竣工:1901
国指定重要文化財・史跡
柵外は見学自由
撮影:2014/10/25