三池炭鉱 集治監外塀・宮浦坑・三川坑

【三池集治監外塀】

穏やかな住宅街の通りに隣接する三池工業高等学校。同校グランドの塀として残る赤レンガの構造物が三池集治監の外塀である。
赤レンガの上から塗られていたコンクリートがところどころ剥げ落ち、赤レンガが現れている。



通りの片隅に「塀」の説明碑がある。説明によれば、三池炭鉱の採炭に囚人を使役するため設けられた施設だ。2000人を超える人々がここに集められた歴史を有す。





三池集治監外塀
福岡県大牟田市宮原町2丁目
大牟田の近代化産業遺産HP
開庁:1883
三池工業高等学校の塀として現存
見学自由
撮影:2014/10/5


【宮浦坑】

大牟田市役所の東方、宮浦町にポケットパークのように公園として整備された場所がある。宮浦坑跡だ。数台なら駐車することも可能だ。



ひときわ目を引くのは煙突だ。動力の稼働により出る煙を排出するため使用されたようだ。三池炭鉱にはほかにも煙突があったそうだが、現存するのは宮浦坑の煙突のみとなった。高さは30mを超える。




宮浦坑口はコンクリートで埋められてはいるが、当時使われたというトロッコなどが保存展示されている。




敷地内には竪坑跡が表示されている。蓋がされ具体的な面影をたどることはできない。


宮浦坑
福岡県大牟田市西宮浦町132-8
煙突は国指定登録有形文化財
煙突竣工:1888
撮影:2014/10/25


【三川坑】

有明海沿岸道路の三池港ICから北方面に進むと西港町がある。その一角に雑然と塀をめぐらした場所がある。閉ざされた扉の側には、ここが三川坑跡であることが示されているが、立ち入ることはできないため、坑跡を感じ取れるような遺構を見ることはできない。




三池争議の舞台となったことでも知られた場所だ。市のサイトによれば、第二坑口が残されているようだ。


三川坑
福岡県大牟田市西港町2丁目
撮影:2014/10/25