広滝第一発電所

九年庵を過ぎると、県道21号は城原川と並行して進む。しばらく迫る山の緑と川に挟まれて上り坂を行くと、左カーブの場所に右折ラインが見えてくる。その先が政所の集落だ。
右折し、細い道を進むと民家の影にカーブミラーが立つ。さらに細い道へ左折し、そのまま進むと赤レンガの建物が見えてくる。




建物はフェンスに守られているが、間近で建物を観察することができる。イギリス積みされたレンガは美しい色合いを見せてくる。北に面する壁の上部は補修されたのか、他の部分と比較して色が異なり相対的に新しい。単なる壁にもかかわらず、レンガ積みに凹凸を付け、デザイン化されている。
横壁には窓が設けられている。上部はアーチ状にデザインされ、切石がアクセントとして使われている。





南に面する壁を見ると、北の壁とは異なる意匠である。2つの窓がある。まるで人の目のようだ。切石がまつげのようも見える。フェンスの中には、ここが発電所であることを証明するような機器が見る者を威圧する。




広滝第1発電所は現役の発電所、3基の発電機による発電量は2150キロワットに達する。1号機2号機は明治生まれ、ドイツ・シーメンス社製のようだ。既に100年を経過している。




九州電力広滝第一発電所
佐賀県神埼市脊振村大字広滝字岩屋
フェンス越しに見学自由
撮影:2014/11/8