筑後川導流堤

筑後川が河口に近づくあたり、県道18号の橋梁が架かる。新田大橋だ。橋梁の歩道からは雄大な風景が広がる。
川の中ほどに石積みが見える。満潮時には姿を隠すが、引き潮時には姿を現すのだ。




石積みはおおよそ6㎞に達する。川の中に石を積み、どのような役割を求めているのか疑問があった。目的は流速を確保し土砂の堆積を防ぐことにあった。干満の差が激しい有明海に注ぐ筑後川の船路を確保することは、船による輸送が重要であった時代の事情があるのだろう。

新田大橋から上流を臨むと、筑後川昇開橋が見える。導流堤は早津江川と合流するあたりまで延びている。上流には家具の産地が栄える。重い木材の運搬にも導流堤が重要な機能を発揮したのだろう。




透き通るような水が流れているわけではないが、陽光に光る水面は美しい。


筑後川導流堤
福岡県大川市
九州地方整備局HP
竣工:1890
岸辺や橋梁歩道から見学自由
撮影:2014/10/25