久留米市、小郡市、朝倉市などと接し、筑後川をいだく筑後平野のただ中に大刀洗町はある。のどかな田園風景が広がる。
町の南、久留米市北野町に近い今集落の細い道を進むと、レンガ造りの教会と出会う。想像を超えた大規模な建物である。建物に近づくと建物の大きさが伝わる。
東側正面にはふたつの塔が天に伸び、建物の特徴的を表している。イギリス積みされたレンガは壁を造り、塔のドーム下まで積み上げられている。入口のアーム部や壁の途中には石が組み込まれ、デザインのアクセントを演じている。
屋根は瓦で構成され、巨大な建物を風雨から守る。屋根下の南北面は白い壁で、明かりを取り込む円形の窓はステンドガラスが埋め込まれているようだ。瓦屋根の棟部分には十字架をデザインしたと思われるかんぶりが並ぶ。
町が立てた掲示板によれば、福岡県が文化財として指定している。
訪ねた日は日曜日の午前10時、教会に入る人の影が見えた。
やがてミサの声が聞こえてきた。
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今村教会堂
福岡県三井郡大刀洗町大字今707
太刀洗町HP
竣工:1913
見学無料
撮影:2014/12/21