小丸川を堰き止めて設けられた松尾ダムの湖面は穏やかで、青を加えた緑色に目を惹きつけられる。見回す四方には山が迫る。
走ってきた県道は片側1車線であったり、両側1車線であったりする。
県道が松尾ダムに引かれた日向市東郷町と木城町の境を越える場所に橋が架けられている。鮮やかな赤い色ではなく、長い年月を耐え褪せた赤い色の橋だ。
竣工から既に64年が経過した橋は個性的な形状を見せるトラス橋である。爬虫類の骨格標本のようにも見える。デザインではなく機能を求めた結果の形なのかもしれない。
日向市側の柱の面に制作会社の銘板が掲げられている。文字は読み取れる状態を過ぎ、つぶれてしまっている。「株式会社????製作所」と読み取れるのみだ。一般社団法人九州地域づくり協会のホームページによれば「株式会社横河橋梁製作所」により製作されたようだ。
定期的に塗装されているようで、木城町側の柱の面には平成9年10月に施工されたことが記されている。
国道446号から県道22号へ折れた場所にも尾鈴橋という名の橋が架かっている。
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尾鈴橋
宮崎県児湯郡木城町塊所~日向市東郷町上野露(県道22号)
竣工:1950/11
現役橋梁
撮影:2015/3/7