国道218号と緑川が交差する船津に、今は歩道として利用される石橋が架かる。幅は5m強、延長は90m弱で、重要文化財に指定されている。周辺には手洗い場、駐車場が設けられている。
陶板に刻まれた説明によれば、江戸時代に建設されたようだ。160年を超えて現代に残されていることになる。通潤橋よりも早い時期に造られている。
橋梁の南側には小さなアーチが設けられている。木材を運び出すために設けられた内大臣森林鉄道が走っていたようだ。
橋は自由に歩いて渡ることができる。アーチに沿い、路面は波を打つ。
河川敷きに下りると、現在の国道橋と並びその雄姿が目の前に迫る。基礎部分は幅広く積み上げられた石積が守る。
現在の姿は1980年に保存改修された後の石積みで、1900年から昭和の改修工事前までは、さらに石垣を積み足した平垣の状態であった。
長い年月の間に、その姿は変遷してきたようだ。
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霊台橋
熊本県下益城郡美里町船津
国指定文化財
竣工:1847/2(陶板による)
見学自由
現役歩道
撮影:2015/3/7