かごしま水族館、桜島フェリーターミナルなどで賑わう港の一角に石を組み上げた場所がある。近代的な施設が立ち並ぶ地域にあって、時代の経過を感じさせる石積みが残されている。
見た限りでは立ち入り規制はなく、自由に見学できる。
掲示板によれば、石積みは1846年頃に防波堤として築造された。1854年には外国船の襲来に備え軍備を増強するため、砲台として改築された。鹿児島県のサイトによれば、1863年の薩英戦争の際には11門の大砲が設置されていたらしい。
砲台は残っていないため、この場所に砲台があったことを想像することは容易ではないが、1923年(大正12年)には砲台跡を示す碑が建立されている。
砲台としての機能を終えた後は再び防波堤としての役割を果たしてきたが、港湾整備事業により埋め立てられ、その役割も終えている。
国の重要文化財に指定されている。砲台跡としてではなく旧港湾施設(沖防波堤)としての指定のようだ。
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新波止砲台跡
鹿児島市本港新町
鹿児島県HP
国重要文化財
竣工:1854
見学自由
撮影:2015/5/4