球磨川第一橋梁

JR肥薩線鎌瀬駅近くの球磨川に赤い色の鉄橋が架かる。球磨川第一橋梁だ。
明治末期、米国人設計者クーパー・シュナイダーにより設計され、アメリカンブリッジ社によって制作されたようだ。



球磨川は八代海に流れ込む1級河川で、九州山地に降った雨が流れる。第一橋梁が架かる川幅は200mほどだろうか。




橋梁は川に対し斜めに架かる。左60°の斜角を有しているらしい。トランケート型トラス橋と呼ばれる橋で、片方の端材が垂直に組まれ、もう片方が斜めに組まれている。




流れに従い立ち橋梁を支える橋脚は切石で組み上げられている。間近に見ることができる鎌瀬駅側の橋台はレンガで積み上げられ、角の部分には切石が長短辺交互に組み上げられている。




橋梁の両袂周辺には家屋が点在する。しばらく眺めていると、老女が橋梁を渡り始めた。国道側から鎌瀬駅のある川向こうへ渡るようである。許されないであろうが、人が渡る橋としても役立っているのかもしれない。


球磨川第一橋梁
熊本県八代市坂本町鎌瀬
(社)九州地域づくり協会HP
竣工:1908
設計:クーパー・シュナイダー
現役鉄道橋梁
見学無料
撮影:2015/5/4

【追記:2020/7/5】
2020年7月4日未明の豪雨によって球磨川が氾濫、テレビニュースが伝えたヘリコプターからの中継画像で球磨川第一橋梁の流失を確認した。