JR豊後森駅から東へ300mほどの場所に廃墟が建つ。旧豊後森機関庫だ。ガラスは割れ立ち入り規制の状況にある。規模は不明だが、湾曲した建物は100mほどの外壁長を有する。旧豊後森機関庫転車台も残されている。色あせた状況だ。
1年8か月前に訪れた際、規制線手前は駐車も可能な広場であったが風景は変化していた。前回人影を見ることのなかったこの場所を20人ほどの人が訪れていた。真新しい黒い色合いを放ち、規制線の手前に蒸気機関車が置かれていた。
蒸気機関車は2014年に福岡県志免町から玖珠町へ譲渡されたもので、直方市の有志らによって修復作業が行われ2015年6月10日に旧豊後森機関庫前に移された。解体の計画もあったという機関車だが、今にも動き出しそうな姿だ。
機関車の前頭には「29612」のプレートが掲げられている。1919年に製造された9600型で、1970年代まで九州の国鉄線で活躍したらしい。
機関車は玖珠町のイベントなどで今後活躍するようだ。
□
旧豊後森機関庫・旧豊後森機関庫転車台
大分県玖珠町帆足(JR豊後森駅近し)
近代化産業遺産(経済産業省認定)
竣工:1934年(町ホームページによる)
鉄道施設
見学無料(立入規制あり)
廃墟
撮影:2015/7/20