木炭を生産した窯跡で、集成館の事業に使用されたらしい。



凝灰岩で組み上げられた窯は入口の上部で二つの石がアーチ形を作り特徴的な姿を見せる。石は布積みされ、内部は枇杷のような湾曲した形状である。
説明によれば、粘土をドーム状に塗り固めて天井部分を成形し火を入れたようだ。シイノキなどを原材料として生産された木炭は良質の白炭だったらしい。



美しい形を見せる石積みだが、内部への立ち入りは禁止されている。周囲にもロープや柵が設けられている。

辺りは雑木や竹が茂り人影はない。世界遺産の構成史跡であるがアクセスに恵まれないからだろう。
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寺山炭窯跡
鹿児島市吉野町10710-68
「九州山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録推進協議会HP
竣工:1858年
国指定史跡
撮影:2016/1/16