反射炉跡

仙巌園の入口を入ると、正面に高さ2mほどの石積みがある。
階段を上がってみると複雑な造形を見せる石組みの場所がある。銑鉄を溶かす施設で、大砲の製造に用いられた反射炉跡である。



前情報がなければ並べられた石の列に関心は湧かないかもしれない。幕末、この場所で英国と薩摩の戦争に使用された大砲が製造されたのだ。反射炉は時代の動きに重要な役割を果たした。




反射炉跡に並ぶ石は凝灰岩で、反射炉を構成する基礎部分の石積みが残されている。三方向から間近に眺めることができる。




どのような形状の反射炉が立っていたのかを知るには当時の資料を読み解くほかにないが、見る者がそれぞれに想像をめぐらすのも楽しい。


反射炉跡
鹿児島市吉野町9700-1
「九州山口の近代化産業遺産群」世界遺産登録推進協議会HP
竣工:1857年
国指定史跡
仙巌園HP
入場料:1000円
8:30~17:30
撮影:2016/1/17