旧長崎税関三池税関支署

福岡県大牟田市三池港の埠頭の一角に小さな木造家屋が建つ。旧長崎税関三池税関支署だ。改修された建物は公開されている。建物の周囲には砂利が敷かれ、駐車場には困らない。5月の3日、ゴールデンウィークの最中だが訪問者はいない。




入母屋平屋の建物は和と洋が折衷したデザインで、大正に向かう時代のモダンを感じる。基礎には石が用いられているが、西側の一部に煉瓦が積まれている。イギリス積(オランダ積?)されている。




玄関を入ると左手に案内人が座っている。室内は二分され、奥に入るとパネルが展示され三池港に関する説明を読むことができる。室内の壁は柔らかい印象の白色に塗られ、窓枠などは水色を帯びた明るい灰色をまとう。

左手の一角に壁も天井も古いままの小部屋がある。床さえも古いままで、最小限の部分補修が施されたのみだ。実際に使用されていた時の面影を伺い知ることができる。




木製の窓枠は建設当時の意匠を復元したものらしい。改修前の写真ではアルミサッシが用いられたようだ。


旧長崎税関三池税関支署
福岡県大牟田市新港町1-25
管理:大牟田市 HP 
福岡県指定有形文化財
開庁:1908年
改修:2012年
見学:無料
撮影:2017/5/3