JR豊肥穂本線と南阿蘇鉄道が乗り入れる立野駅から300mほど長陽よりにあるのが立野橋梁だ。白川の支流を跨ぎ、2本の線路と枕木を支える。
橋脚の袂にはブルーシートが山肌を覆っている。熊本地震による損壊なら橋梁の機能に何らかの影響があるのかもしれない。遠目に眺める限り橋梁自体に際立つ破壊は見当たらない。橋梁が無事であれば鉄道の復旧にとってはプラスとなろうが、運行再開には山積する課題の解決に途方もない時間と資金が必要とされるようだ。
橋梁の姿は建設中の立野ダム展望所から間近に眺めることができる。6台ほどの駐車スペースが用意されている。
立野橋梁から立野駅へ至る線路は草に覆われている。線路の存在を確認することは可能だ。立野駅へ行くと、赤い三角屋根の駅舎が佇んでいた。
復旧工事は南阿蘇村の至る場所で行われている。道路の復旧や防災事業に関しては時間との闘いを強いられているようにも思える。過酷な現場で働く人々に無言の敬意を覚えた。
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南阿蘇鉄道立野橋梁
熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野
一般社団法人九州地域づくり協会HP
竣工:1928
最寄の道路から見学可
撮影:2018/6/2